昨日、長野でオリンピック聖火リレーが開催されました。
新聞やテレビでその様子を見た方もおられるでしょう。
てっきりテレビでゴールまで生中継するものだと思っていたのですが、「すべて見せます」と謳っていた局でも、実際に放送されたのは一部。
前々からネットでは、チベット解放支持派の方が、長野に集まってチベット国旗を振ろうと計画していたりしていたので、僕はその様子がどんなものなのか楽しみにしていたので少し残念でした。
テレビでいろんなチャンネルを回しながら見る一方で、僕はネットでも長野のライブ中継を見てました。
個人的にビデオカメラを持ち出し、長野の様子をリアルタイムで伝える人がいたのです。
そして、その映像はマスコミとは違う、「リアルな視点」からのものでした。
僕が見ていたネット中継はチベット解放支持派の人のもので、映像の中では周りの皆が「フリーチベット!」と声を合わせて練り歩く様子が映し出されており、テレビとは全く違うものでした。
テレビで見ていた人は、画面にはほとんどチベットの国旗は見当たらなかったと思います。
スタート地点・ゴール地点にいる観衆がほとんど中国人だったことにも気づいていないかもしれません。
それは、チベット解放支持派の人たちはもとより、一般の日本人、また地元長野の人ですら会場に入るのが難しかったからです。
マスコミ各局では一様に「何事もなく無事に終わった」ということになっていますが、別の視点から見ると、「無事に」とは言い難い状況です。
ネット中継では、そのことを事実として伝えてくれていました。
言ってしまえば、テレビ(マスコミ)は中国視点、ネットはチベット視点でのもので、
そこに、ある意味同じメディアという中での「住み分け」を感じました。
マスコミは「マス」であるが故に、政治的な配慮が必ず介入します。
人によっては、それを報道規制、または言論統制と言う方もいるかもしれませんが、逆に言えばそれが縛りとなり、表現の自由が許されるといっても「自由」にはできません。
報道番組のキャスターやコメンテーターが「フリーチベット!」などと言おうものなら不祥事として扱われるでしょう。
たとえば今回の聖火リレーで、福原愛ちゃんが走行中に「フリーチベット!」と叫びながら飛び出した人。
テレビでは「台湾人男性」としか言われておらず、単なる逮捕者としてしか映っていませんが、この男性はチベット系2世です。
父親はチベットで弾圧を受け、中国側から死刑宣告をされたけど、死刑執行の前日に命からがら脱走し、台湾へ亡命した、その子です。
こういったことは、意図的に隠されているかどうかわかりませんが、日本では一般に知られません。
それに比べ、ネットというメディアは自由度が非常に高く、このチベット系2世の男性のことも英BBCなどのサイトでは取り上げられていて、自由に閲覧できます。
現在では、まだまだ「ネットはマスコミの敵」という風潮があります。
僕を含め、ネットで見るので新聞や雑誌を読まない、またはテレビを見ないというスタンスの人がいるので、マスコミユーザーが減るのは否めません。
しかし、ネットと新聞やテレビとでは、同じメディアでありながら違うものであり、各々にしかできないということがあるはずです。
福原愛ちゃんの時に飛び出した人も、テレビの報道番組で堂々と「詳しくはネットで」と言えばいいと思います。
まだまだ日本では「テレビの言うことはすべて正しくて、ネットは嘘ばかり」と思っている人が大半ですが、
マスコミにはそれに甘んじず、正面から事実を伝えることに邁進もらいたいと思う次第です。
【あとがき】
僕はチベット解放「賛成」派です。
解放「支持」というほど何か行動できているわけではないので、あくまで「賛成」です。
それは単に「弾圧されてかわいそうだから」とかではなく、いろんな情報を見た末の結論です。
チベット問題もそうですが、天安門事件のことや、日本ではほとんど知られていない「法輪功」の問題など、中国共産党という大きな波には、どうしても乗ることができず、大きな疑問を持っています。
中国国内で反日精神が根付いていることは、嫌われるだけのことを日本がしたのである程度しかたがないと思っています。
しかし、「向こうが嫌ってるからこっちも嫌う」ということではなく、ほんの18年前まで天安門事件のようなことを国が主導でやってしまう国として見ているから、隣国として不安なのです。
先日、Yahoo!知恵袋にて「僕は中国人です。どうか全ての中国人に対して偏見を持たないでください。」という、在日中国留学生の投稿があり、「中国にいたころは日本は野蛮な国だと思っていた」と書いてありました。
そして「現在はその考えはない」とも。
この書き込みの真偽はともかく、中国ではまだまだこういった教育が子供たちに施されている部分があるようです。
GoogleやYoutubeが中国国内から閲覧できなくなったり、テレビや新聞でチベット問題を取り上げなかったりと、あからさまな言論統制により中国国外へ出た中国人は「そんなことがあったなんて・・・」と思う人もいるようです。
(あからさまではなく、国民に内緒で言論統制する日本もどうかと思いますが・・・)
でも実は、個人的には中国共産党が嫌いなのであって、中国という国や文化と中国人は好きなのです。
孔子の教えは素晴らしいと思うし、三国志はカッコイイし、中国の田舎の風景や、それを写した南画は非常に美しいし、カンフー映画も大好きです。
漢字や食文化など、日本の文化の祖はほとんどが中国で、言って見れば日本の父です。
なので複雑な心境ではあるのですが、中国ばかりでなく日本でも、本当の意味での「国交正常化」になんとか危機感を持ってほしいと思います。
日本にもゴルバチョフのような勇気が必要ですね。