auユーザーの僕には「あーそうですか」とガッカリする展開だけど、Web関係の仕事人たちが待ちに待ったiPhoneがとうとう国内で発売決定の運びとなりました。
熾烈な販売権闘争に勝利したのはSoftBank。
一昨日、以下のようなプレスリリースが発表されました。
「iPhone」について
2008年6月4日
ソフトバンクモバイル株式会社この度、ソフトバンクモバイル株式会社は、今年中に日本国内において「iPhone」を発売することにつきまして、アップル社と契約を締結したことを発表いたします。
SOFTBANK MOBILE Corp. today announced it has signed an agreement with Apple® to bring the iPhone™ to Japan later this year.
短いですが、正式決定のようです。
VIも変更し、PRADA phoneなんてのも出して富裕層にターゲットシフトを狙っていたdocomoとしては、まさに喉から手が出るほど欲しいキラーハードだったはず。
ちなみにiPhoneの価格は8GBモデルで399ドル(4万3千円ほど)、16GBモデルで499ドル(5万3千円ほど)と、携帯としてはかなり高価。
学生などには手が出しづらいですね。
iPhoneに対するモバイル各社のユーザーの反応を、勝手に以下のようにイメージしてみました。
【SoftBank】
「携帯に5万は高いけど・・・今持ってるiPod touchを今のうちにヤフオクで売っとこう」
【docomo】
「なんだSBになったのか・・・わざわざ乗り換えるのも面倒だからPRADA phoneでガマンするか」
【au】
「iPod touch持ってるから別にいらない」
【WILLCOM】
「いまさら?」
【イーモバイル】
「ホワイトプランと通話無料・・・悩む」
まぁこれは冗談として、iPhoneが売れるかどうかは、僕が思うには「微妙」です。
なぜ微妙かというと、
■インターフェイスの違い
これまでの携帯はボタン式で、「家電話の子機」の形式でほぼ固定化してました。
それが「使いやすさ」や「携帯の存在意義」にすらなっていたのです。
iPhoneはタッチパネル式となり、例えてみればPCのキーボードが平べったいタッチパネルになるようなもの。
「キーストローク」というものが存在しません。
メールの使用がほとんどを占める日本の携帯ユーザーに果たしてこれが受け入れられるかどうかは予想がつきません。
■ワンセグがない
最近の流れとして、ワンセグ付きは主流になっています。
その流れに乗らないことが吉とでるかどうか。
僕個人的としてはいらない機能ですが。Z
■おサイフ機能もない
これはけっこう痛いです。
■修理代が高い
Appleユーザーには「だってAppleだから」と言われそうだけど、電池を交換するにも1万円ほどかかるiPhone。
SoftBankで対応するのかどうかはまだ不明ですが。
■iPod touchが既に。
iPod touchがどれだけ売れたか調べる術がないのですが、発売時、予約の数だけで携帯プレーヤーシェアトップだったのもありけっこう売れたのではないかと。
既に持っている人は2台目として買うだろうか。
・・・とこういった懸念はあるが、個人的にはとても欲しい製品なので、ぜひSoftBnak独占販売でなく他のキャリアにも対応してほしいところです。
そしてWeb業界においても、もしiPhoneが飛ぶように売れれば対応していかなければなりません。
現在でもiPhone(iPod touch)専用のWebサイトは増えつつあります。
たとえば「Google」や「マピオンタッチ」、「Do the Hudson!!」など、有名企業も続々と参入中。
iPhoneの画面サイズ(解像度)は320x480pxの6万5千色。
非常にコンパクトなWebページだけど、ブラウザがSafariなのでCSS(3)もJavaScript(Ajax)もCookieも使える(一部除く)。
ただし、(これが非常に痛いけど)Flashが使えない・・・。
タッチパネルインターフェイス(マルチタッチ)をFlashで提供できたり、動画を見れたりできればホントにいろんなコンテンツが生まれてきそうだけど、現時点では「重い」という理由で採用されていません。
ただCSSやJavaScriptが使えるといっても、やはりモバイル機器なので回線に配慮する必要があります。
最近のPCサイトでは、JavaScriptライブラリなどで操作性は向上しても読み込みが遅かったり動きが緩慢だったりすることが多く見られます。
ちょっと前まではPCの回線もISDNで、今の携帯と変わらない時代がありました。
その頃はthe5k(なつかしい・・・)などで「これだけ軽い(1ページが画像もあわせて5KB以内)のに綺麗なデザイン」というものが流行ったりしてました。(一部だけかもしれませんが)
つまり軽い・速いことが美徳だったわけです。
これADSL世代のWebデザイナーさんたちにはあまり無い感覚かもしれません。
ISDN時代に育った僕は、たとえばHTMLソースの「空白や改行は1文字だから1バイト無駄になる」とか「画像など長いファイル名は無駄に文字数(バイト数)を増やすから短くする」とか、画像ならば「GIFで可能な限り減色しても綺麗に見えるような色使いにする」とか「JPEGはプログレッシブにする」とか、いろいろと工夫すること自体が楽しかったので、現在もそれは良い勉強になったと思います。
CSS Spriteに関しても最近になって脚光を浴びてきましたが、その当時から使っている人はいました。
Googleなんかはソースが10行以内に収まっており、しかも検索結果ページに使用されている画像はこれ1枚だけで、「軽い==速い=良い」という精神が伝わってきます。
少し脱線しましたが、モバイル機器全般におけるWebサイトの共通概念として、こういった「軽くて速い」を推奨します。
話は変わってiPhone(iPod touch)用のWebサイトを作成するには、開発用シミュレータとして「iPhone SDK」がAppleから提供されていますが、Mac専用なのが流石です。
Windowsでは今のところ普通のSafariかAIR用シミュレータなどでシミュレートするしかないようです。
iPhone以外にも、最近はWindows MobileやWii、PSPなど多様なデバイスが増えてきて、それぞれでブラウザの仕様が異なるためWebサイト制作には骨が折れます。
しかし多くのデバイスに対応していることはすなわち多くのトラフィックが見込めるわけなので、世の中の動向を見極めて積極的に対応できるといいですね。