「作ること」を仕事にしようとしている新成人に向けて

 



2019/1/17

1月14日に多くの自治体で成人式が行われました。
まだ在学中の人や既に働いている人を含めて、多くの人が20歳になり社会にでる節目になると思います。
その中でも、
・Webデザイナー
・プログラマー
・イラストレーター
・ライター
など、数多くの職種の中で、何か「作ること」を仕事にしようとしている人に伝えたいこと。
「作ること」は完成させて公開することでレベルアップする。
具体的にどうレベルアップするのかというと、完成品を公開することで問題点が見つかり改善策を考えられるようになり、技術が磨かれていきます。

完成させる

作り始めはモチベーションが高いですが、次第にやる気が無くなって途中で放り出してしまう。そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
料理だって、下ごしらえを完璧にできても、調理されないと最終的な味はわかりません。
小説だって、書き出しだけ面白くかけても結末がかけないと、作品の評価はできません。
ポータルサイトも、部分部分の機能を作っても、サービスとして機能するかわかりません。
得意な部分だけやるのは楽しいですが、それで作品が完成しないのであればその作業の価値はゼロのままです。
苦手な部分は下手なままでも、全体として完成させる。そうすると現在の自分の実力が明確になり、それが成長への第一歩になります。

公開する

作ったものが完成したら、できるだけ公開してください。今はネットやSNSで簡単に公開できます。
全世界へ公開できないものや自信がない場合は、家族や友達でも構いません。
特に1人や少人数で作る場合、公開しないと客観的に何がよくて何が悪いのか全くわからないままで終わることになります。
初めて作って見てもらったら、「すごいね」と言われた。
次に作ったものを見てもらったら、「ふーん」と言われてショックを受けた。
3つ目に作ったものは、「これ好き」と言われて嬉しかった。
作ったもの全てが高評価を受けることは、よほどのセンスや才能がないと難しいでしょう。ですが作り続けて公開していくと、どんなものが評価されるのか、自分はどんなことが得意なのかが見えてきます。今後スキルアップするための問題点が明確になります。
見せる相手が友達など特定の1人だと相手の好みに左右されたりもしますが、それでも客観的な視点はひとつの指標として有益なリターンになると思います。

就職や転職など

完成品を公開し続けることで、自分の能力を人に伝えることができるようになります。
つまり就職や転職の際にもポートフォリオとして作品を見せることができます。
特に新卒採用の場合、作品を作り続けられることも能力として判断されやすいポイントのひとつです。
面接ではやる気があることが求められると思いますが、言葉で伝えても本当か嘘か面接官にはわかりません。
しかし、作品を作り続けるのはやる気が無いとできません。作り続ける事ができるのであれば、特に若手の採用場面では結果は後からついてくると考えます。

余談

マンガコンテストなどでは最優秀賞、優秀賞を取ると雑誌に掲載されることが多いですが、佳作やそれ以下ではなかなか掲載されるまでは至りません。
しかし、毎回応募しつづけると審査員も覚えていくもので、この作者は書き続ける力があると評価され、連載をもらえることがある、という話を聞いたことがあります。
完成させて応募(公開)を繰り返すことが、1回の傑作よりも評価されることがあります。

分業の場合はどうすればいいのか?

もちろん、世の中には分業制の仕事もたくさんあり、自分の分担をこなすだけで作品としての完成まで携われない仕事もあります。
ただその場合も、自分の分業分をやり切ることは大切で、結果的に次のパートを担当する人に公開することになるので、次のパートの人や全体を見ている人に評価をもらえるといいと思います。